コンセプトは「使い方の余白」

ムーンスターのものづくりは、新品の靴をつくって終わりではなく、靴が履かれ、その人の暮らしに馴染んでいくことを志向しています。靴をいつ、どう使うのか。靴とどこへ行くのか。私たちだけが決めるのではなく、「使い方の余白」を意識しています。自由が丘の店舗では、ムーンスターのお店としての「使い方の余白」を、什器の仕様、店内のレイアウト、コミュニケーションという視点で考え、形にしました。オープン時の店舗は環境や用途に合わせて変化していく起点と捉え、ムーンスターと価値観を共にされるみなさん、自由が丘にお越しくださるみなさんと一緒に育てていきたいと考えています。

什器の仕様

自分たちで自由に使い方を調整し、更新していけるように、什器や照明のスチール・ゴムの部分は久留米工場で製作。シンプルな形状でありながら、ムーンスターのものづくりの特徴が活かされています。機能的な機構により、天板や脚のパーツや素材の組み替えを可能にしています。

店内のレイアウト

靴を展示する什器は、自由に動かすことができます。また、三列分の建具によって部分的に区切ったり、建具を展示壁とするなど、空間を大きく変化させることを可能としており、可動什器との組み合わせ方次第で、靴の展示・販売以外の用途も受け止められるようにしています。

コミュニケーション

心地よく靴を見て、試せる店舗でのコミュニケーションを大切にしながら、“人、地域、文化のつながりの中で生きるコミュニティブランド”を目指し、イベントやワークショップや展示など、様々な活動の可能性を模索していきます。

建築・設計
アリソン理恵（一級建築事務所ARA）
1982年宮崎県出身。地域とともにあるデザインや、プロジェクトに関わる人の協働を促す開かれたデザインを行う建築家。今回は共同設計に岡野愛結美(KONTE)、照明デザインにsola associates+glow、施工には目黒区の工務店マリ・アートとムーンスター久留米工場の技術チームをむかえ、ムーンスターのものづくりに学びながら、職種を超えた協働による店舗づくりを行った。

写真
栗田萌瑛
長野県育ち。武蔵野美術大学陶磁専攻卒業後、泊昭雄氏に師事。2017年独立。

ディレクション
淺井勇樹（FRONTAGE INC.）
1981年新潟県出身。人や文化や企業の積み重ねの中にあるものについて考えている。2018年からムーンスターのブランディングに携わり、2019年にブランドメッセージ、2020年にオウンドメディア“In Use”を社員の方たちと一緒につくる。 MOONSTAR JIYUGAOKAではコンセプトから全体のディレクションを担当。

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2022.8.27 (Sat) Open